STORY
今から300年以上前のことです。
現在の長島駅周辺、桑名市長島町西外面(にしども)地区に猪が現れて、田畑を荒らしまわり、ついには村の人々にも危害を加えるようになったため、農民たちは鎌や鍬を手に猪退治をしました。
平和に暮らすためとはいえ、殺生をしてしまった事を、地区の人々は大変気にかけられ、退治した猪を弔い、霊を慰めようと、獅子舞を始めたことが由来の一つだと伝えられています。
獅子舞に使用される獅子頭2頭、天狗面2面、太刀1刀を、当時の長島町北島地区の人たちが元禄12年・1699年に、長島総社・八幡神社に奉納し、以来300年以上にわたり、猪の霊を慰めるとともに、五穀豊穣や無病息災を祈願して、獅子舞が続けられています。
ちなみに、本年(平成30年)は奉納320年と、伊勢の国ならでは、ちょうど20年毎の節目の年にあたります。
獅子舞に使われます獅子頭は、何度も塗りを重ねて修復を施され、現在も、元禄時代に奉納された獅子頭が使われています。
この獅子頭は、長島八幡神社のご神宝・神社の宝物とされて、代々の宮司様が守り継いでこられ、大祭の奉納舞のときにだけ用いられます。